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『オズの魔法使い』の魅力

『オズの魔法使い』の魅力

MOE 2013年3月号掲載 
書評・末吉暁子


子どもの頃、大好きだった本。改めて読み直してみたが、やっぱり面白くて夢中で頁をめくってしまった。

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竜巻に巻きあげられたドロシーが降り立ったのは、魔法に満ちた極彩色の世界。

心がほしいブリキ男、脳みそがほしいかかし、勇気がほしいライオンなど、意表をついたキャラが次々と登場し、奇想天外な冒険がテンポよく繰り広げられていく。


ドロシーが、銀の靴や笛、金の帽子といった魔法のアイテムをゲットしながら進んでいくのは、今で言うゲームの展開そのものだ。
銀の靴の魔力だけが最後まで明かされないのも心憎い。

一見、荒唐無稽に見える物語だが、そうはならないのが、細部にリアリティーがあるせいだ。


ドロシーやライオンなど生身の生き物は、旅の途中であっても、ちゃんと食事や睡眠をとる。

旅の道筋も、地図を作ってたどってみたけど矛盾はない。

しかも、ドロシーたちが会いに行くオズの大王の正体は、小気味いいほどに読者の予想を裏切ってくれる。


ボーム自身がプロローグで言っているように、「ただ子ども達を楽しませるためだけに」、あの手この手を使ってオズの世界を創造した作者の姿は、一人で必死にさまざまなキャラを演じていたオズに、どこか重なって見えた。

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児童文学作家 末吉暁子の世界へようこそ!
公式HP「末吉暁子童話マップ」(01~16年)を元に、ちょびっとずつ公開。暁子さんの日記などは大体そのまま掲載しております。
猫とファンタジーを愛した作家の部屋へ、どうぞお立ち寄りくださいね~☆byりさ

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