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「がんこちゃん」に拍手 

「がんこちゃん」に拍手 

じゃかるた新聞(2005年7月27日)


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物語フェスティバル閉幕 

紙人形、人形、語りなど


インドネシアの子どもの日に合わせ、23日から中央ジャカルタ・パルメラのブンタラ・ブダヤ・ジャカルタで開かれていた物語フェスティバルが26日、四日間の日程を終え閉幕した。
 
24日には、童話作家の末吉暁子さんが、NHKで放映されている自身の脚本作「ざわざわ森のがんこちゃん─たまごの子もり」を夫の健さんとともにペープサート(紙人形劇)で演じた。
 
邦人主婦らのボランティアグループ「J2ネット」の谷口幹さんらが、インドネシア語訳を付けるなど全面的に協力。
 
公演では、卵が割れてがんこちゃんの弟ガンペーちゃんが生まれて来た瞬間、観客から拍手が起こるなど、集まった100人以上の子どもたちを魅了した。
 
すでにインドネシアで公演経験があり、インドネシアの人形劇チームを招へいするなど積極的に文化交流を行っているおはなしきゃらばんは、インドネシアの民話をアレンジした「まめじかカンチルの大冒険」の人形劇を披露。
 
子どもたちを巻き込んだステージが受け、怪物が登場すると泣き出す子どもが続出するなど、大きな盛り上がりを見せた。
 
会期中には、急きょ、一部の出演者の公演がキャンセルされ、スケジュールが変更されるハプニングも。

「がんこちゃん」を目当てに会場を訪れた日本人の親子が、公演予定の時間に来たのに公演がすでに終わっているなど、円滑な運営が次回の課題となった。
 
フェスティバルは、非政府組織(NGO)のインドネシア児童図書普及協会(KPBA)が主催、今回で6回目となるもの。
 
2、3年前にペープサートを始め、今回は初の海外公演となった末吉さんは 「機会があれば、今度は日本人学校などでもやってみたい」と語り、今後の公演に意欲を見せた。

「がんこちゃん」の末吉さんが来イ

「がんこちゃん」の末吉さんが来イ
 
じゃかるた新聞(2005年7月19日)



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物語フェス、23日から


23日のインドネシアの子どもの日を記念し、物語フェスティバル(Festival Mendongeng Ke6)が23~26日、中央ジャカルタ・パルメラのブンタラ・ブダヤ・ジャカルタ(Jl.Palmerah Selatan No.17)で開かれる。

非政府組織(NGO)のインドネシア児童図書普及協会(KPBA)が主催。

今回で六回目となる物語フェスティバルでは、NHKで放映されている「ざわざわ森のがんこちゃん」の脚本などで知られる童話作家の末吉暁子さんのほか、海外から作家や児童文学関係者がインドネシアやそれぞれの国の童話、民話を人形劇や紙芝居などで紹介する。

インドネシアからは俳優、ジャーナリストなど多彩な顔を持つワヤンのダラン、スジウォ・テジョさんが南スラウェシやジャワの民話を演じるほか、日本人男性を夫に持つミヒラさんが紙芝居でインドネシアやベトナムの民話を紹介。

地震と津波の大被害に遭ったアチェを含めたインドネシア各地の子どもたちも参加する。

末吉さんは日本語で「ざわざわ森のがんこちゃん―たまごの子もり」「ぞくぞく村のちびっ子おばけグー・スー・ピー」をペープサート(紙人形劇)で演じる。

また、愛・地球博(愛知万博)で公演を終えたばかりのおはなしきゃらばんも参加、インドネシアの民話をアレンジした「まめじかカンチルの大冒険」の人形劇を披露する。


■日本人客も大歓迎

KPBA代表のムルティ・ブナンタさんは、十八年前に設立した協会の活動を通じ、子ども向け図書の普及に努めてきた。

インドネシア大で教鞭を執る傍ら、三十冊以上の子ども向けの書籍を執筆。

物語フェスティバルを二年ごとに開催しているほか、子ども向けの読み語りの活動などを行っている。

ボランティアベースの活動には、日本人の主婦なども参加しており、ムルティさんは「フェスティバルも多くの日本人に観てほしい」と語っている。

ジャカルタの「子どもの本祭り」

ジャカルタの「子どもの本祭り」

大法輪2005年9月号   
末吉暁子(作家)


この七月にインドネシアのジャカルタで開かれる「国際子どもの本祭り」に参加することになった。

自分の童話作品を、ペープサートという紙人形劇にして上演する予定だ。


最近、国内でもときどき上演したことはあるが、子供達は、本でおなじみのキャラクターの紙人形が動くさまを、目を輝かせて見てくれる。

それがうれしくて、こちらもついついしゃしゃり出て行く気分になるのである。


日本で上演するときは、かかわりのある周囲の人たちを巻き込んでお手伝いしてもらうので、何とかうまく行っていた。


しかし、今度はインドネシアである。

そうそうボランティアが同行してくれるはずもない。

たまたま同行することになった夫をかり出すほかはない。

さらなる問題は、インドネシア語の通訳を介さなくてはならないことだ。

幸い、これは、現地にいる日本人ボランティアが買って出てくれた。

しかし、現地に行ってリハーサルをして見るまでは、どんなことになるのか、見当もつかない。


もともとこのイベント、スマトラ沖の地震で大きな被害をこうむったアチェ州で行う予定だったらしい。

だが、現地の復興は思わしくなく、開催のめどが立たなくなっていた。


そこへ世界中から援助の手が差し伸べられ、場所を変えてジャカルタで行うことになったのだそうだ。

日本からもいくばくかの寄付金が届けられたと聞くし、日本だけでなくアメリカやシンガポールなどの近隣諸国からも、さまざまな形で公演への参加があるという。

私も、主催者が知り合いのインドネシアの女性だったので、何か応援できることはないだろうかと申し出たのが発端だったのだが、いざ日程が近づいてみると、いろいろ準備も大変だ。

事実、こんなことをしていないで、机に向かっていればいいのに・・と、しらけた目で見ているもう一人の自分がいるのにも気づいている。

目を輝かせて見入ってくれた日本の子供達と同じように、インドネシアの子供達が喜んでくれれば、そんな危惧も吹っ飛んでしまうのだが・・。

物語の舞台を訪ねて得るもの

児童文学を育んだ女性作家たち 
Series 5 末吉暁子
MOE 2007年7月号より抜粋


取材・文/南谷佳世 撮影/木野聖二


~物語の舞台を訪ねて得るもの~



『地と潮の王』に続いて、「鬼が島通信」の連載に選んだモチーフは〈座敷童子〉


「東北地方に特有の、妖精というか神様というか、すごく面白い存在だなあと興味を持って。

でも私は、東北に親戚も知り合いもいないし、よそ者が面白いとこだけつまみ出すみたいな書き方では、ちゃんとした物語になるわけがないから、書けるかなあ、と」。


迷いながら資料を集めるうちに、似たような存在が世界各地に見られることを知りました。


「ヨーロッパの、かまどに住む家つき妖精とか、『ハリー・ポッター』のドビーなんかも概念は同じなんですよ。

それなら、私なりの座敷童子を書いてもいいんじゃないかと思ったんですね」。


何度か東北を訪ねて、今も座敷童子が出るという旅館にも泊り、イメージをふくらませて書いたのが「屋根の上の茶茶丸」(のちに『雨ふり花さいた』と改題、偕成社)。


末吉さんが実際に体験した不思議なできごとも織りこまれています。


「その土地に行ってみて、それまでわからなかったことがわかる。

それがすごく楽しいですね。

地元の人が自費出版した研究書とか、面白い資料が手に入ったりするし。

それに、ある程度ヴィジュアル的なイメージがないと、細かいところまで書けないんですよ。

想像だけで書こうとすると、まったくステレオタイプなものになっちゃうから。

架空の舞台であっても、こういうところと決めたら、現地を見てきます」。


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『雨ふり花さいた』。手前左はオランダ語版で、右はこれから刊行される韓国語版の表紙絵。


取材のつもりがなくても、旅は創作のきっかけを与えてくれます。

神の島といわれることに関心を抱いて訪れた、沖縄県の久高島。

島の小中学校で、不登校やひきこもりなどの問題を抱える子どもを全国から受け入れていることを知り、生徒たちの話を聞いたりするうちに、新しい物語が生まれました。


「子どもたちひとりひとりに、いろんなドラマがあるんですよね。

簡単に答えてはくれないんですけど、何度か通って話を聞いていると、本当に胸をうつことがいっぱいあって」。


久高島を舞台にした「南の海のミウ」は、現在「鬼が島通信」で連載中

年2回の刊行の間に、何度か島を訪ねて、次回の材料を集めます。


「いろいろ取りこんで、しこみはできたけど、どうやって書いていくかは白紙(笑)。

毎回不安ですよ、本当に。

だけど、それが許されるのが同人誌なんです。

同人誌の事務局ってけっこう労力が要るんだけど、私としては、書く場があるのは本当にありがたいことなんですよね」。


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「鬼が島通信」連載中の「南の海のミウ」と関連資料など。絵はがきの絵は久高小中学校の生徒たちの描いたもの。


「鬼が島通信」は、情報収集の場にもなっています。

羽衣伝説を下敷きにした「水のしろたえ」の連載時には、末吉さんの呼びかけに応えて、全国の読者から各地の羽衣伝説についての情報や資料が寄せられました。

この作品も、単行本にするべく何度目かの直しを終えたところ。


「あっというまに連載から5、6年(笑)。

でも、単行本は、そういうペースでもいいと思うの。

急いで出すよりは、ほんの少しでも完成度の高いものに近づけたい。

自分の体力とバランスをとりながら、病気にならない程度にやっていこうと思っています」。

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「鬼が島通信」に連載した「水のしろたえ」執筆時の資料。毎回、大量の資料を調べて物語をつくっていく。

ファンタジーの素材の宝庫

MOE 2007年7月号
児童文学を育んだ女性作家たち 
Series 5 末吉暁子 より抜粋


取材・文/南谷佳世 撮影/木野聖二

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~ファンタジーの素材の宝庫~


『かいじゅうになった女の子』のような、明るい笑いにあふれた幼年童話。

そして『星に帰った少女』などの、骨太なテーマを内包した長編。

このふたつは、末吉さんの30年来の創作活動における両輪となっています。

長編の多くは、1983年に親しい編集者や作家たちと始めた同人誌「鬼が島通信」に発表されたのちに、単行本となって、高く評価されています。


「長編で、わりにシリアスなものを書いていると、小さい子向けのおかしいお話を書きたくなっちゃうんですよね。

そういう意味で、なんとなくバランスとりながら書いてきたところもあるんじゃないかなと思います」。


子どもたちからもらった感覚で、おばけや魔女の愉快な物語を書くうちに、末吉さんの中の“子ども”が目をさましました。


怪獣とかおばけとか、子どもの好きなものが私も好きなんですよね。

もともとそういう面はあったと思うんですけど、書いているうちに、それがもっと強くなってきて。

やっぱり自分が好きでないと、書けないと思うんです。

ただ子どもが好きそうだから、というのでは、読者に媚びることになってしまうから」。


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おじいさんがだいじな指輪をなくさいたと聞いて驚く三つ子のおばけだち。〈ぞくぞく村〉の住人は皆こんなふうに、こわくなくて愛らしい。『ぞくぞく村のちびっこおばけグー・スー・ピー』(あかね書房)より。垂石眞子絵


書き手も読み手も大好きなキャラクターが大集合したのが、〈ぞくぞく村〉シリーズ

登場するのはミイラや吸血鬼など生身の人間ならぬ者ばかりですが、多少くせはあるものの、憎めない仲間たちです。


「絵を描いてくれた垂石眞子さんが、私の想像以上に面白いキャラクターにしてくれて。

その絵に触発されて、またどんどんイメージがふくらんでいきましたね」。


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〈ぞくぞく村〉のペープサート(紙人形芝居)。講演やお話会で上演すると、子どもたちが大喜び。


書き始めた頃は、どちらかといえば西洋のファンタジーに影響を受けていた末吉さんでしたが、創作を続けながらいろいろと読んだり、調べたりする中で、日本の神話や歴史に興味を抱きます。


「日本にも素材がいっぱいあるんじゃないかと気づいて、山田宗睦先生『日本書紀』や『古事記』の講座に通い始めたら、もうファンタジーの素材の宝庫という感じで。

面白くて面白くて、何年か通いました」。


そこから着想を得て書き始めたのが、「はるかな岸べに」(のちに『地と潮の王』と改題、講談社)。


「自分に書けるかどうかわからなかったんですけど、やってみようと思って。

「鬼が島通信」で連載を始めたんです」。


1985年から6年にわたる12回の連載を、さらに4年かけて書き直したこの単行本は、ファンタジー作家としての新境地を拓く作品となりました。

Extra

プロフィール

catonbooks

Author:catonbooks
児童文学作家 末吉暁子の世界へようこそ!
公式HP「末吉暁子童話マップ」(01~16年)を元に、ちょびっとずつ公開。暁子さんの日記などは大体そのまま掲載しております。
猫とファンタジーを愛した作家の部屋へ、どうぞお立ち寄りくださいね~☆byりさ

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